シンガポール出張報告書
2009/12/15
北上商工会議所青年部
有限会社 ウスイ製作所
碓井浩太郎
今回は、北上商工会議所青年部より 北上ガス 舘さんを団長に、私と、西部開発農産 照井氏 3名でシンガポールに出張してきました。スケジュールは、花巻空港を有効利用して中部国際空港経由のシンガポール便。当日の乗継便がない為名古屋市内に宿泊し、翌日朝の便でシンガポールCHANGI国際空港に移動することになりました。この行程は、舘団長が出来るだけ地元の花巻空港を有効利用できるよう、旅行会社に要望したそうです。
一晩、足止めになった名古屋市内はロマンチックにクリスマスの装飾に飾られ、我々親父3人はかなり場違いになってしまいました。トヨタの国は、以前より増してビルが立ち並び、大勢の買い物客、若者、ビジネスマンが往来しています。栄町で異常に近代的なバスセンター・ショッピングモールに、偶然、遭遇しました。地上には、人工のスケートリンク施設があり、その上空にはガラス板が屋根一面貼られています。そして、屋根の中央の透明なガラスの上には水を薄く張っていて、それは神秘的で、まるで大きな天空の池です。エレベーターで屋上に上ると池のまわりにはおしゃれなベンチが所々に置かれていて、そこからビル街に広がるネオンを一望できます。我々親父3人組にはロマンチックすぎて厳しい空間です。この建造物は近代的で日本とは思えない、まるで上海とか香港の様です。
翌日、早朝ホテルを出発し、名古屋セントレア国際空港から7時間のフライトでCHANGI国際空港に到着。SQ(シンガポール航空)は快適なサービスと新型設備でした。
シンガポールも当然クリスマス一色です。街中がイルミネーションでデコレートされていて、名古屋でのネオンの輝きの記憶が軽く打ち消されました。宿泊先のホテルはシンガポール川沿いで、最寄の駅から15分も掛かる不便な場所でしたが、タクシーで移動しても安いし、また、川沿い(ロバートソン・キー、クラーク・キー)には、おしゃれなレストラン、BARがあるので散歩がてらに調度良い感じです。
伊勢丹・高島屋などがあるオーチャード市街地は、高級ブテックや高級レストランが軒を連ね物価も高く、買い物客で混雑しています。買い物や食事をするには、物価の安いチャイナタウンが便利です。食事はホーカーと呼ばれる屋台街(フードコート)で、1食S$3〜5程度(S$1=65円)。中国系を筆頭に、マレー系、インド系とさまざまな料理を楽しめます。チャイナタウンの商店街の雰囲気は、香港なら女街、日本だったらアメ横みたいな感じでしょうか。中国の観光地ではしつこい呼び込みが多くで嫌気がさしましたが、シンガポールは驚くほどそれが少なく食事や買い物が気持ち良く出来ました。人柄も良く親切なチャイナタウンが気に入りました。別のホーカーでは、ニュートン駅のニュートン・フードセンターのシーフード料理も安くてうまいと思います。
ふと、虫がいない事に気がつきました。全て、殺虫剤で処理しているそうで、それはそれで衛生的ですがちょっと恐ろしくなりました。
シンガポールの交通機関では、タクシーは日本の半額程度、地下鉄MRTも格安で、簡単で分かり易く、治安が良い為、安心して広い行動範囲を移動出来ました。
シンガポール最南端にあるセントーサ島、セントーサ島は現在、2010年オープンにむけてユニバーサルスタジオ・カジノを含めた巨大リゾート施設を誘致、建設中です。完成したら世界中から更に大勢の観光客が押し寄せると思われます。島内では既に完成されている人工ビーチ、ゴルフ場、水族館、ホテル、スカイタワー、ショッピングモール、レストラン、数々のアトラクション施設に観光客がたくさん来場していました。
シンガポール経済・概要については、参考資料から抜粋し私が編集しました。以下より説明します。
【シンガポールは東南アジアで最も発展し、自由市場主義で成功している国です。東南アジア・東アジア・ヨーロッパや中東およびオーストラリアを結ぶ交通の要所であるために、古くから中継貿易で栄えてきました。1人当たりのGDPがイギリス、フランス、ドイツとほぼ同じレベルです。東京や香港とならび、多国籍企業のアジア太平洋地域の拠点が置かれることが多く、金融センターとしての高い地位も保っています。
CO2対策のため、古い自動車は見かけません。政府は狭い国土が自動車であふれないようにする為に自動車に200%の関税をかけています。シンガポール国内に自動車メーカーがない為すべての自動車に関税が課せられることになる上、自動車を所有する為の権利書であるCOEも必要です。COEは一定数しかない為時価(98年夏ではおよそ300万円)であったそうです。それでも、新しいモデルが発表されると予約が殺到するほど需要が高いようです。一般的な乗用車はほとんどが日本車で高級車はドイツ車が多いようです。ど派手な高級スポーツカーも度々みかけます。タクシーは、韓国・トヨタコンフォート・ベンツ。わずかではあるけれどもマレーシア車もあるらしい。
シンガポール経済は輸出に大変依存していて、特に家庭用電化製品と通信機器に頼っています。したがって、2001年から2003年にかけてのIT不振による世界経済の停滞や、2003年のSARSの流行による観光客と消費の減少はシンガポール経済に打撃を与えました。しかし、財政面からの景気刺激策、低い公定歩合、輸出拡大政策、内部柔軟性の向上は2004年から2006年にかけてGDP成長率を年で平均7%と押し上げました。政府は製薬や医療技術への投資に有益なITに対する強い発展路線の構築が必要であると感じています。したがってITへの注力を続けることによってシンガポールを東南アジアの金融および高度技術の拠点として位置付けることを目指しています。】
さて、本題の日本国大使公邸(山中 誠 大使邸宅)でのレセプションですが、日本大使館を訪問したのも始めてですし、日本国大使公邸内に潜入したことは一生の思い出です。公邸内は、超高級邸宅と表現するしかありません。数々の広い応接間があり、すしバーみたいな部屋もありました。2階建てになっていて、2階が大使の住居になっている様です。厨房には、日本人の料理人やお手伝いさんが料理の準備をしています。レセプション会場の祭壇には、山中大使と並んで写っている各界のセレブの写真がありました。「あれ、・・・厨房で料理の準備をしていた女性に、良く似た婦人が写真に・・・・。」先ほど、私に厨房でりんごの試食を差出された女性は大使の奥様でした。美人で気品のある方でした。
大使公邸到着後、我々の任務は、南部美人の店舗設営とお土産用のりんごとパンフレットの準備。久慈浩介氏の到着まで南部美人日本酒カウンターのホスト、久慈浩介氏の到着後も彼の手元を務め、来賓の見送りとお土産を渡す係を無事務めることが出来ました。
レセプション「A NIGHT OF IWATE WAGYU」の流れは、山中大使の挨拶(英語)から始まり、達増知事の挨拶、各食材の紹介。今回のパーティの食材は、岩手和牛、鮭、秋刀魚、漬物、おにぎり、南部美人(日本酒)、りんご・・・。お客様の様子を見る限りでは、和やかに御会食を楽しまれている様に見えました。すべての状況を把握は出来ませんでしたが、岩手和牛のしゃぶしゃぶ、BBQでは列を成していて評判も高かったと思います。
伊勢丹スコット店の販売促進東北フェアですが、昨年度、視察を行なった香港では、消費者が所得の多い人と少ない人が大きく分かれていて、岩手県産の商品は高額所得者のみが対象という感じがありました。シンガポール人は所得も全体的に高く、清潔で綺麗好きなので、多少価格が高くても購買力はそこそこあると思います。今回のシンガポール伊勢丹スコット店の中では、岩手和牛が好評で、焼肉の匂いに釣られて、試食に立ち止る客が多く、大盛況に見えました。日本語で会話をしていたお子様連れの家族がいました。おそらくシンガポール在住のご家族でしょう。あっさり和牛コーナーは素通りでした・・・。霜ぶり和牛は我々でも高価な食材です。ところが、地元の買い物客が以外にも商品に手が伸びていました。達増知事が、岩手和牛や県産米試食コーナーに立ち、お客様に試食を勧め、トップセールスを精力的に行なっていました。岩手産農林水産物や食品の輸出促進を充分に執り行なう為に、関係者の方々の熱意と努力と行動を感じることが出来ました。
最後になりますが、海外企業視察は、観光とは違い、現地の生の声や現状を見ることが出来ます。目に見た物、手にした物を、一緒に同行した仲間同士が考え、意見を語り合うことによって、国際社会の一員となり国際人としての教養が高まると私は思います。
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